アスリートにおける夏バテの注意点

高輪で鍼灸治療院を開いている今野です。

自身が元競泳選手ということもあり、アスリート専門の治療院となっております。

一般的な治療院との違いは、痛みを治すことや硬い部位を緩めるだけではなく、「特定の部位に力が入っていない」ことや「可動域が狭い」あるいは「自覚していない骨格の歪みや筋力不足」などを改善してパフォーマンスアップに繋げることをゴールにしている点です。

今野鍼灸治療院では治療のその先を常にイメージしながら、アスリートの自己実現をサポートしていきます。

本格的に夏に入って多くの人にとって身近となるのが熱中症よりも夏バテではないでしょうか。

一般人にとっても夏バテは良くない身体の反応ですが、アスリートが夏バテになると一般人以上に困ることになります。

そこで今回はアスリートが実際に夏バテになった時の身体の反応や対策などを具体的に書いていきます。

夏バテとは?

夏バテは自律神経の乱れにより内臓の機能が落ちている状態です。

それに伴い、食欲不振や身体の重怠さやイライラ、下痢や便秘などの症状を引き起こします。
また、立ちくらみやめまいも夏バテの症状です。

夏バテの原因

原因は様々ですが、多くの場合、気温差や食べ物、睡眠時間です。

例えば、室内での冷房を強くしたり、冷たいものを飲食することで自律神経は乱れます。

現代人はそもそも恒常的に自律神経が乱れている状態の人が多いので、さらに負担が強まれば簡単にさらなる自律神経の乱れ、そして夏バテに繋がるのは当然と言えるのかもしれません。

自律神経の乱れについて記事を書いてますので、そちらも参考になさってください。

自律神経の乱れに関しての記事はこちら
https://konno-chiryo.com/autonomic-nerves/

アスリートが夏バテになるとパフォーマンスが出せない

アスリートが夏バテになってしまうと、最終的にはパフォーマンスが落ちます。

なぜならば、日中のトレーニングや仕事、全ての活動による疲れを寝ている間に回復させて次の日も動けるようになるわけですが、その回復を担っているのが基本的には内臓です。

そして、内臓は自律神経に支配されていますので、自律神経が乱れると内臓の働きもその分悪くなります。

その結果、夏バテになると以下のようなサイクルに陥ってしまい、最終的にはパフォーマンスが落ちます。

  1. 内臓の働きが悪くなるということは、その分回復力が落ちますので、寝ても思ったより回復していないことになります。
  2. 次の日、いつもほど回復していないやや疲れた状態でトレーニングをすることになりますので、トレーニングの質としては下がっています。
  3. トレーニングの負担というのは内臓にもかかりますので、弱った内臓にさらに追い打ちをかけることとなり、さらに回復力は落ちてしまいます。

特に何も対処しない場合、それの繰り返しで徐々に悪化していき、最終的には1日~数日ほど寝込んだりします。

初期症状と注意点

最初はちょっとした食欲の低下から始まるかもしれません。

「あまり食欲がないけど、後でその分食べればいいや」と思って1食を抜いたりすると、その後のトレーニングに充てたかった体内のエネルギーが補給されていない状態なので、トレーニングの強度や時間によっては後半エネルギー切れでバテてしまうかもしれません。

また、1食抜いた分を後でまとめて食べるというのもおすすめはできません。
胃腸が1回の食事として吸収できるのは上限があります。

正確に「これくらい」というのは数字として研究結果は出ていないようですし、個人差があることと推測されますが、何よりも「2回分の食事を一度に摂るのは無茶なこと」とまずは理解しましょう。

ましてや既に食欲の低下があるということは、大なり小なり内臓の機能も低下しています。
ということは、尚更胃腸の吸収力も落ちているということになります。

この「食欲低下」から「寝込む」までの期間は、トレーニングによる負担次第ですが、早ければ一週間以内だったりしますので注意が必要です。

やはり数日寝込んでしまったり、その日の疲れを回復し切れないまま次の日のトレーニングを行ってもマイナス面の方が大きく、思うような結果には繋がりません。
ペースを乱さずになるべく組んだスケジュール通りに、コンスタントにトレーニングを積んでいけるよう対策し、努力することが大事です。

自分でできる対策

症状が初期、軽症なのであればご自身で対応できるかもしれません。

対策として、まずは冷房の調整や栄養素を見直しましょう。

そして、ちゃんと湯船に浸かることも大切です。

基礎的な自律神経を乱さない行動を全て守るよう意識しましょう。

栄養素に関しては、タンパク質とビタミン類を意識的に摂りましょう。

また、温かい料理が好ましいです。
そのため、アイスクリーム類は控え、氷の入った飲み物はトレーニング中だけにしましょう。

ただし、何も食べないより冷たいものでも食べやすいなら食べたほうがベターです。
また、冷たい食べ物は内臓の働きを鈍らせるため冷たい料理より温かい料理のほうがベターです。

上記を考慮した上で、肉・魚類と野菜をたっぷり食べてください。

自分ではできない対策

理想は初期、軽症のうちからではありますが、どんなに遅くても1食抜くほど食欲が落ちてしまったら早急に治療院へ行ってください。
個人的には鍼灸院をおすすめします。

鍼灸治療というのは身体全体を診て治療をしていきますので、どの臓器がより弱くなっている等の具体的な治療をしてくれます。

日本のカイロプラクティックは主に骨を診る考え方ですので、内臓の負担は当てはまらないかもしれません。

アメリカのカイロプラクティックは熟練した施術者だと頭蓋骨の調整をして内臓の調整へと繋げてくれます。

整骨院、接骨院では基本的には筋肉的な症状、局所的な症状をターゲットとしていますので、保険診療内で内臓の機能低下の改善をして欲しいと言ってもおそらく技術的にも時間的にも厳しいでしょう。

整骨院で治療時間を延長して自費を支払うのであれば最初から鍼灸院へ行ったほうが質としても上だと個人的には思います。

詳しくは「整形外科、整骨院、治療院の使い分け」としても記事があるので読んでみてください。

整形外科、整骨院、治療院の使い分け
https://konno-chiryo.com/medical-institution/

夏バテを甘く考えてはいけない

アスリートにとって最も大切なことは毎日のトレーニングを100%こなし、本番でパフォーマンスをアップさせることです。

どんな些細なことでもトレーニングの質を下げることはマイナス面でしかありません。

ましてや夏バテを放置して無理をして寝込んでしまうところまでいくのは褒められることではありません。

まずは自分で出来る範囲で自律神経が乱れないようにする努力をし、症状が出始めたら早急に治療院へ行きましょう。

著者プロフィール

今野 弘章
今野 弘章
自身の元競泳選手の経験や、「アスリートは体の痛いところを治せば良いわけではない」という考えから、

競技中(日常生活)の痛みの改善
「この部位に力を入れられない」といった身体の悩みの改善
通常時、痛み時のトレーニング
日頃のメンテナンス

など、より良いパフォーマンスにつなげるための、治療、指導を行っております。

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