アスリートが注意すべき、ぎっくり腰の原因

高輪で鍼灸治療院を開いている今野です。

自身が元競泳選手ということもあり、アスリート専門の治療院となっております。

一般的な治療院との違いは、痛みを治すことや硬い部位を緩めるだけではなく、「特定の部位に力が入っていない」ことや「可動域が狭い」あるいは「自覚していない骨格の歪みや筋力不足」などを改善してパフォーマンスアップに繋げることをゴールにしている点です。

今野鍼灸治療院では治療のその先を常にイメージしながら、アスリートの自己実現をサポートしていきます。

ぎっくり腰の原因というのは様々ありますが、そのうちのひとつに「運動不足」というのがあります。

しかしながら普段運動している運動不足とは無縁のはずのアスリートもぎっくり腰に悩まされることがあります。

ではアスリートが気をつけるべきぎっくり腰の原因というのはどういったことなのか、ということを今回は解説していきます。

また、「ぎっくり腰になってしまった時の対処法」という記事も以前書きましたので、万が一ぎっくり腰になってしまった時のためにもあわせてお読みください。

ぎっくり腰になってしまった時の対処法
https://konno-chiryo.com/slipped-disk/

ぎっくり腰の原因1:筋疲労

アスリートが気をつけるべき最も大きな原因としては筋疲労です。
トップアスリートやトレーニング頻度の多い社会人アスリートなど、日常的に質の高いトレーニングを行っているアスリートほど普段からある程度筋肉に疲労が溜まっています。

特に以下の2つのトレーニング状況においては、疲労が大きく、それら疲労や負担をそのままにし施術を受けなかったりすると、身体が筋疲労には耐えられなくなりぎっくり腰を発症してしまいます。

  • 普段とは異なるトレーニング内容を行った時
    実例:
    水泳のクロールの選手が普段はあまり泳がないバタフライのトレーニングを多めに取り入れることで腰への負担が強まることでぎっくり腰の発症になったケースがあります。
  • トレーニングの質を上げた時
    実例:
    ダンサーが発表会に向けて最後の猛練習を積んでいる時期に、その負荷に筋肉が耐えられなくなりぎっくり腰になってしまいました。

上記どちらのケースも身体が耐えられる以上の筋疲労が溜まってしまったことでぎっくり腰につながっています。
そしてどちらのケースも「ちょっといつもより疲れてる」くらいの自覚だった為にそこまで施術を受けるような意識につながっていなかったとのことです。

アスリートは普段からつらいトレーニングをこなしていますので、常にある程度の疲労感がついてまわります。
なので少しくらい疲労感が強まっても「そんなもんだ」と思ってしまってもおかしくないのかもしれません。

しかしながら実はその疲労がリミットいっぱいまで来ているかどうかというのはアスリート本人含めて誰にもわかりませんので、いつもより疲れを感じているなら早めに施術を受けるようにすべきですし、そもそも定期的に施術を受けることが理想的です。

ぎっくり腰の原因2:筋肉のアンバランス

筋疲労に次いで原因として大きいのは筋肉のアンバランスさです。

特に以下に挙げる体幹部の筋肉は非常に重要で、筋肉に強弱のアンバランスさがあった場合、多くの場合は弱い筋肉を強い筋肉がカバーすることでその分強い筋肉に負担が集まり、疲労が溜まります。

その結果、ぎっくり腰の発症に繋がってしまいます。

  • 身体の前面として腹直筋、腸腰筋
  • 身体の側面として腹横筋、腹斜筋
  • 身体の後面として多裂筋、脊柱起立筋、広背筋

※実際には腹斜筋や腹横筋は前面から側面にかけて走行しています。

上記に挙げた筋肉は体幹部の筋肉だけですが、実際は全身の筋肉がぎっくり腰に関与していると言っても少しも大げさではありません。
特に腰の筋肉と同じ筋膜を共有している筋肉も時に大きく関係してきます。(例:ふくらはぎ)
また、原因となっている筋肉がひとつとは限りません。

筋肉のアンバランスを解消するためには?

それらの筋肉の強弱をアスリート本人だけで判断するのは不可能に近いです。
筋肉を鍛えるプロであるストレングストレーナーやフィジカルトレーナー、身体の状態を把握できるメディカルトレーナーの指示を仰ぐようにしましょう。

トレーニングの頻度や負荷が低いアスリートでも注意が必要

筋肉のアンバランスさが原因として大きいケースではトレーニングの頻度や負荷が低いアスリートでもぎっくり腰につながるリスクは高いです。

週に1~3回程度のトレーニングを趣味で行っているアスリートで一度でもぎっくり腰を経験したことのある方は是非信頼のおけるトレーナーを見つけ、筋肉のアンバランスさがあるのかないのかを見てもらい、あるならしっかりと筋トレをして鍛えていきましょう。

ギックリ腰に気をつけるべき季節

季節の変わり目ではぎっくり腰の発症リスクが上がります。

例えば冬の間寒くて身体が硬くなることが多いためにしっかりとウォーミングアップを行うのに対して、春は暖かくなることでウォーミングアップを冬の期間ほどはしっかりと行わないアスリートも多いです。

身体が暖まりきらないままトレーニングの質を高めていった時に、上記の原因を抱えている状態が重なるとぎっくり腰の発症へとつながってしまうこともあります。

秋はその反対で、徐々に気温が落ちていく中でトレーニングを行うので、その分身体が暖まりにくいことを頭に入れておきましょう。

一度でもぎっくり腰になった方は温度差が強まった時には普段よりもご自身の身体に意識を向けて、少しでも不安があるようなら早めに施術を受けるようにしましょう。

定期的な施術を受けることが何より大事

特に筋疲労が原因のぎっくり腰とは、結果から見れば施術を受けていれば回避できたかもしれない事例です。

筋肉のアンバランスさもトレーナーさえついていればアスリートの弱点を見抜けるはずなので、筋肉を鍛えるのは数ヶ月単位でやや時間はかかりますが避けてはいけない道です。

そして定期的に施術を受けることで施術者やトレーナーが得られる情報も多くなっていきますのでその分リスクを減らすことも出来ます。

ぎっくり腰になってしまうと数日は痛みによりトレーニングは休まなければなりませんので、基本的には定期的に施術を受けることをスケジュール化しましょう。
その上で普段とは異なるトレーニングや疲労を覚えたらその都度施術を受けてください。

こういったことは「悪くなったら施術を受けるのではなく、悪くならないように施術を受けるのが理想」ということを是非頭に入れて日々のトレーニングに励んでほしいです。

著者プロフィール

今野 弘章
今野 弘章
自身の元競泳選手の経験や、「アスリートは体の痛いところを治せば良いわけではない」という考えから、

競技中(日常生活)の痛みの改善
「この部位に力を入れられない」といった身体の悩みの改善
通常時、痛み時のトレーニング
日頃のメンテナンス

など、より良いパフォーマンスにつなげるための、治療、指導を行っております。

関連記事

  1. ギックリ腰になってしまった時の対処方法

  2. 自律神経の乱れからくる春の眠気に対する対処方法

  3. コルセットの正しい利用方法と巻き方

  4. アスリートにおける夏バテの注意点

  5. 「病院にいくほどではない…」という痛み。本当に放っておいて大…

  6. ランナーを悩ますシンスプリントの原因と対策、セルフケア