自律神経の乱れからくる春の眠気に対する対処方法

恵比寿で鍼灸治療院を開いている今野です。

自身が元競泳選手ということもあり、アスリート専門の治療院となっております。

アスリートは体の痛いところを治せばいいというわけではなく、「この部位に力を入れられない」というのも治していかなければより良いパフォーマンスには繋がっていきません。
当院ではそういった部位も治していきます。

先日、患者様から「なんで春は眠くなるのか?」とご質問を受けました。

僕自身、春の日中はやたらと眠くなります。
「春眠暁を覚えず」という言葉が昔からある通り、昔の人も春はよく寝てしまうということですね。

眠くなる原因は自律神経の乱れにあり、自律神経の乱れを放置すると病気につながってしまいます。

そこで、

  • 春の眠気の原因となる、自律神経の乱れを放置したらどうなるか?
  • なぜ春に自律神経が乱れ安いのか?という原因と対処法。

をご紹介します。
また、対処法の中でも「照明」について重点的にご紹介させていただきます。

春の眠気の原因となる、自律神経の乱れを放置したらどうなるか?

自律神経の乱れを放置するとまず

  • 疲れやすい、だるい
  • 日中の眠たさにより仕事や家事の効率や質が下がる
  • 頭痛

ということが起きます。

さらに放置した場合は

  • 吐き気
  • 多汗
  • 強い肩こりや首こり
  • めまい
  • 不眠

などに繋がってしまいます。

ここまでは「病気」の一歩手前と言えますが、これ以降は「疾患名のつく病気」になってしまいます。

  • 胃に来る人は胃酸過多による神経性胃炎。
  • 腸に来る人は腹痛、便秘と下痢を繰り返す過敏性腸症候群。
  • 肺に来る人は息苦しさ、手足の痺れを伴う過換気症候群(過呼吸)。

これらは全て例えであり個人差もありますし、人によってどの内臓に来るかは異なります。
しかし、自律神経の乱れは、どのような病気にも繋がりかねません。

加えて、自律神経の乱れは体温低下にも繋がります。

体温が1℃下がると免疫力は約30%下がると言われていますので、その分風邪を引きやすくなります。
また、免疫力が下がるとガンの発生リスクが高まります。

人は誰でも毎日数千ものガン細胞が生まれてますが、それを日々倒してくれているのは免疫細胞です。

  1. 免疫力が下がる
  2. 免疫細胞の活動が下がる
  3. ガン細胞を倒しきれなくなる
  4. ガンになる

という悪い流れになってしまいます。

そのため、自律神経の乱れは、放置しておいて良いことはひとつもありません。
症状の軽いうちに対処しておくのが理想です。

春に自律神経が乱れる原因と対処方法

病気を除いて自律神経が乱れる原因として主に挙げられるのは

  • ストレス
  • 気温差
  • 不規則な生活

です。

原因1:ストレス

春は日々のストレスに加えて、変化の多い季節です。

人事異動、新しい環境、新しい上司や部下など、自分の周りの環境が変化をします。

変化を嫌とは思っていないかもしれませんが、ストレスになっている可能性があります。

ストレスというのはご自身が自覚している「嫌なこと」だけではなく、自覚していない何かがストレスになっている可能性もあります。
また、自覚していないストレスがご自身の中での1番影響が出やすいストレスの可能性もあります。

ストレスへの対処方法

ストレスの度合いや原因というのは目に見えませんので、非常に厄介です。

対処としては自覚しているストレスの中で減らせるものは努力して減らし、発散をしてストレスを溜め込まない努力をするしかありません。

原因2:気温差

気温差に関しては「5℃の気温差で乱れる」と思ってください。

例えば前日の最高気温に比べて今日の最高気温の差が5℃あるだけで自律神経は乱れます。

外と部屋やオフィスの気温差が5℃以上でも乱れます。

気温差への対処方法

気温差を調節するためにも飲み物を用意している人も多いと思います。

冬は氷の入った飲み物は避け、どんなに冷たくても常温の飲み物にしましょう。
出来ることなら温かい飲み物が理想です。

夏は「氷の入った飲み物を!」と思いがちですが、冷たい飲み物が胃腸に入ると胃腸の血管が収縮してしまい血流が悪くなり、それにより胃腸の働きが悪くなります。

体内に冷たいものが入れば物理的に冷やされ、体温も下がります。

そのため、夏も常温の飲み物を、可能なら温かい飲み物にしましょう。

また、飲み物に加え、服装や室内温度に注意をしてご自身で調節しましょう。

原因3:不規則な生活

規則的な生活とは、「3食の食事を摂ること」に加えて、

  • 充分な睡眠時間の確保
  • 夜ふかしをしない
  • 朝ちゃんと起きる

ということが挙げられます。

人間の体内時計は実は約25時間で動いています。

1日の周期である24時間にリセットして調整してくれるのは日光が目に入ることで最終的には脳視床下部視交叉上核で行われます。

そのため、夜ふかしをして朝起きるのが遅いとリセットのタイミングが遅れるので、体内時計が自然とズレていくのです。

脳視床下部視交叉上核には自律神経と内分泌系を制御するニューロンが存在していますので、体内時計が乱れるということは自律神経が乱れることに直結します。

体内時計の乱れへの対処法

東向きの部屋に住んでいる方なら起床直後にまずカーテンを開け、少なくとも30分ほどは朝食を摂りながら日光を浴びましょう。

北向きの部屋に住んでいる方は朝食前に出来れば30分ほどのウォーキングをしましょう。

30分が難しければ5分でも10分でもいいので、日光を浴びる努力をしましょう。

現代社会に必要不可欠な「照明」の落とし穴

睡眠時間と夜ふかしにおいて非常に重要なのが「照明」です。

以前から僕自身でも気をつけ、最近睡眠で悩む患者様にご自宅の照明事情を聞き、その上でアドバイスすることが多くあります。

照明が原因で生じる睡眠時間のばらつき

現代社会においては至るところに蛍光灯があります。

その蛍光灯の光が目に入るとなかなか交感神経が静まらず、寝たい時に優位になってほしい副交感神経が働きにくく優位になってくれません。

  1. 布団に入ってもなかなか眠れない、もしくは副交感神経が優位になりきらずに寝ていることで睡眠の質が下がります。
  2. 睡眠の質が下がると日中眠い、週末に寝溜めしたくなる。
  3. 日中や週末に寝たわりに回復しない。
  4. 感情的にもっと寝たくなる。

という悪循環に陥ります。

その結果、睡眠時間にばらつきが生まれ、自律神経の乱れに繋がります。

また、蛍光灯の他にもテレビ、パソコン、スマートフォンの光も同様に交感神経をいつまでも優位にさせてしまいます。

照明が原因で生じる睡眠時間のばらつきへの対処方法

自律神経が乱れている自覚のある方というのは寝る前の1~2時間はこういったものを使わず、照明はランプ系で薄暗くしておきましょう。

どのくらい薄暗くすればいいかというと、原始人・原始時代をイメージしましょう。

穴ぐらにたき火で生活していたくらいの薄暗さが望ましいです。
ワット数でいうと4.5〜6畳の部屋で40ワットのランプ(電球色)で充分です。

さらに理想なのはランプ系の照明を床か、高くても腰の高さくらいに設置することです。

頭よりも上にあると脳が勝手に「太陽か?」と誤解してしまい、つまりは「1日の始まりか?」と勘違いしてしまいます。

暗めの照明を低い位置に設置して「夕日・日没」という状況を作ってあげるのがベストです。

現代社会に順応していない体内

以上のように、春は季節的に自律神経を乱す要因が多数あることに加えて、そもそも現代社会の便利さが自律神経を乱す要因にもなっています。

人類は約500万年もの間存在し続けています。

その長い歴史の中でも目覚ましで朝起きたり、照明によって夜も活動的になったり、というのは最近の約100~150年間しかありません。

そのため、体内で自然と働いてくれているホルモン・自律神経などは現代社会の活動に追いついていない、順応していないと言えます。

体内さえ順応させるのが良いのか悪いのかという議論は研究者・医者に委ねますが、どう考えても僕たちが生きている間に順応するとは思えません。

事実、今既に多くの人の自律神経は乱れているわけですから順応するのを待つより正しく働くようにご自身で努力をし、毎日メリハリのある生活を送れるようにしましょう。

著者プロフィール

今野 弘章
今野 弘章
自身の元競泳選手の経験や、「アスリートは体の痛いところを治せば良いわけではない」という考えから、

競技中(日常生活)の痛みの改善
「この部位に力を入れられない」といった身体の悩みの改善
通常時、痛み時のトレーニング
日頃のメンテナンス

など、より良いパフォーマンスにつなげるための、治療、指導を行っております。

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