高輪で鍼灸治療院を開いている今野です。
自身が元競泳選手ということもあり、アスリート専門の治療院となっております。
一般的な治療院との違いは、痛みを治すことや硬い部位を緩めるだけではなく、「特定の部位に力が入っていない」ことや「可動域が狭い」あるいは「自覚していない骨格の歪みや筋力不足」などを改善してパフォーマンスアップに繋げることをゴールにしている点です。
今野鍼灸治療院では治療のその先を常にイメージしながら、アスリートの自己実現をサポートしていきます。
「ウェイトトレーニングを始めて3ヶ月経過、体組成計で測定しているけど全然筋肉が増えていない。体脂肪率は落ちたんだけど、今はとにかく筋肉を増やしたい。何がいけないのか?」と、女性の友人から相談を受けました。
筋肉を増やすというのは実は結構難しいです。
なんとなくトレーニングして、なんとなく食事に気をつけているという人だと思っている以上に筋肉は増えにくいので、トレーニングでつらい思いをしているだけになってしまいます。
そこで今回は筋肉を増やした人が理解、意識すべきポイントを4つご紹介いたします。
ウェイトトレーニングをしているのに筋肉が増えない場合には、自身のトレーニングや食事の中で、以下の4つのポイントを満たせているか確認してみてください。
目次
Point1:トレーニングの内容
最初のポイントはトレーニングの内容です。
内容とは主に回数、セット数、頻度が挙げられます。そして、回数は重さとも密接に関係性を持っています。
ここで回数や重さ等についての関係性について解説します。
※重さは上記の回数をギリギリで挙げられる重さが望ましいです。
冒頭の女性はフィジークのような競技性のあるトレーニングを行いたいわけではなく、
- 趣味は水泳、トライアスロン
- 今まで本格的な筋トレはやったことがない
- 筋肉を増やしたい
という状況です。
トライアスロンという長距離のスポーツをしていることを考えると上記の表でいう「筋持久力」でもいいように思いますが、あくまでも今の目標は「筋肉を増やしたい」なので、「筋力増強」をおすすめします。
また、過去ウェイトトレーニングをずっと行ってきたわけではなく、経験が浅めなのでいきなり高負荷・高重量のウェイトトレーニングを行うと怪我や事故にも繋がりやすいことをしっかりと理解しておきましょう。
Point2:トレーニング時のフォーム
筋トレはフォームも非常に大事です。
フォームが崩れていたり、勢いだけでウェイトを上げていたりすると目的とする筋肉に刺激が入らず、トレーニングをしている割に筋肉が増えていかないことに繋がってしまいます。
「怪我をしない筋トレをするための4つのポイント」という記事も書いてありますので、こちらも合わせて参考にしてみてください。
怪我をしない筋トレをするための4つのポイント
https://konno-chiryo.com/muscle-training-injury/
こちらの女性はトレーニングを開始する時期にパーソナルトレーナーへフォーム指導を依頼し、一通り学んだそうです。
その後は1人でトレーニングを続けており、僕がウェイトトレーニングを行う時に一緒のタイミングがあればたまにフォームを見たり、質問・相談を受けています。
彼女がいうには、「学んだはずだけどいつの間にかフォームが崩れていたり、忘れていたり、つい我流でやってしまうので、要所要所でフォーム指導を受けた方が良さそう。」とのことでした。
確かにトレーニング経験値が浅い方ほどフォームは崩れやすく、つい身体(筋肉)が楽な状態でトレーニングを行ってしまいがちです。
そうすると目的とする筋肉に刺激が入りにくくなってしまうので、注意が必要です。
Point3:カロリーコントロール
筋肉を増やすためにはオーバーカロリーを目指さなくてはいけません。
オーバーカロリーとは、「基礎代謝を含めた1日の消費カロリー」 < 「摂取カロリー」になっている状況のことを指します。
これが逆だと身体としては「飢餓」の状況だと認識し、必要なエネルギーを体内に蓄えている脂肪や筋肉から分解して作り出します。
脂肪が減るのは良いかもしれませんが、筋肉まで減ってしまうと元も子もありません。
冒頭の女性はもしかしたらカロリーが足りなくて脂肪が減りつつ、筋肉を作るだけのカロリーが無いから筋肉が増えなかったのかもしれません。
まずはジムや健康センターにある体組成を計測してくれる体重計で測定し、ご自身の基礎代謝を把握しましょう。
運動した日はおおよその消費カロリーを計算しておくのも大事です。
例として挙げておくと、
- 時速10kmのジョギングを1時間→約600kcal
- 水泳を1時間→約500kcal
- ウォーキング30分→約200kcal
- 筋トレ(強度にもよる)1時間→約300kcal
それに対する摂取カロリーをざっくりとで良いので計算してみましょう。
カロリー計算には、以下のタニタの記事を参考にしてみてください。
摂取カロリー早見表
https://www.tanita.co.jp/magazine/column/4861/
Point4:タンパク質摂取量
タンパク質は前項のカロリーとも関係してきますが、タンパク質摂取量も大事な要素です。
誰もが知っている通り、筋肉は基本的にはタンパク質から作られるからです。
具体的には、筋肉を増やしたい場合は体重×1.5~2倍/gのタンパク質を摂取することをおすすめします。体重50kgの人なら75~100g/1日となります。
こちらのタンパク質含有量の一覧を参考にしつつ、1日の食生活を考えてみましょう。
たんぱく質が多い食材を一覧表で紹介!効果的な摂取方法やおすすめレシピも
https://www.ajinomoto.co.jp/company/jp/rd/miraikondate/column/article_001/
食材のみを挙げて、1日の食材例を元にタンパク質摂取量を計算してみます。
- 朝食
- トースト1枚 8.9g
- 卵1個 16.5g
- ヨーグルト1カップ 3.6g
合計29g
- 昼食
- ご飯小盛り100g 2.5g
- 冷奴100g 1.1g
- ごまさば1切100g 23g
合計26.6g
- 夕食
- ご飯小盛り100g 2.5g
- 鶏のもも肉250g 19g
合計21.5g
上記例の場合には、1日の合計は77.1gとなり、体重50kgの場合はギリギリの摂取量といえます。
あとは上記に加えて野菜を食べることと思いますので、例えばタンパク質含有量が多いブロッコリーですと3~4房あたり2.7gのタンパク質となります。
おやつの時間に豆乳200gを飲めば3.6gのタンパク質摂取になります。
今までこういった栄養素について考えずに食べていた人にとっては毎回考えて食材や外食を選ぶ必要性もあるかもしれませんし、普段朝食を食べていない人にとってはその分ハードルが上がります。
ただこれをやらないとなかなか筋肉量は増えていきませんので、せっかくトレーニングを行っているのですからもう少し努力するポイントを増やして食事面でも頑張ってみてください。
少食の方やヴィーガンの方、アレルギーをお持ちの方で工夫してもタンパク質摂取量が求められる数字に達しない場合はプロテインを摂取することも選択肢のひとつです。
食事でしっかりと摂ること、工夫しても足りないからプロテインで補う、という認識でいましょう。
「プロテインはどの様に摂るべきか?タンパク質の摂取量とプロテインの必要性」という記事も書いてありますので、こちらも合わせて読んでみてください。
プロテインはどの様に摂るべきか?タンパク質の摂取量とプロテインの必要性
https://konno-chiryo.com/protein/
体組成測定で確認を
前述した、消費カロリーと摂取カロリーやタンパク質量はあくまでも「参考」です。
個人差もありますし、食べた数値を正確に計算することは難しいです。
そのため、毎月決まった日にちに体組成を測定し、筋肉量が増えているのか増えていないのかで
日頃のカロリーコントロールがうまくいっているのかどうか?
タンパク質が接種できているか?
を把握します。
測定結果は体内の水分量や胃腸の内容物にも左右されますので、測定するタイミングはなるべく統一したほうがより正確に測れます。(例えば朝食を摂り、トイレにも行き、ジムで測定、など。)
また、測定する機械も毎回同じ体重計が望ましいです。
僕は月初の朝ジムへ行けた時に測定するようにしています。
大体朝食の量は毎日同じくらいで大きく変わりませんし、トイレを済ませ、いつもと同じウェアでトレーニング前に測定という、決まったシチュエーションで測定しています。
測定した結果、何よりも骨格筋量が増えていれば成功です。
少しくらい脂肪量、体脂肪率が増えていてもそれは筋肉を増やすためにオーバーカロリーにしているため仕方ありません。
目的とする程度の骨格筋量に到達次第、脂肪を減らす努力を今度はしていきましょう。
体脂肪率が著しく増えていたら、少し食べる量を減らしましょう。
骨格筋量も体脂肪率も減っていたらもっと食べる必要があります。
場合によってはプロテインで補う必要性もあります。
この結果を元に次の1ヶ月を試行錯誤して、また体組成を測定する、というのを繰り返していきます。
あまりにも毎月結果(数字)の上下動が激しく一貫性がなくてよくわからない人はプロであるトレーナーや管理栄養士に相談しにいってください。
「なんとなく」やらないように
筋肉を増やすというのは実は結構難しいです。
なんとなくトレーニングして、なんとなく食事に気をつけているという人だと思っている以上に筋肉は増えにくいので、トレーニングでつらい思いをしているだけになってしまいます。
以上の4つのポイントをしっかり守って、ちゃんとしたフォームを崩さず、回数やセット数を設定し、タンパク質とカロリーを中心に食事を考えて実践していくと増えるはずです。
そして定期的に体組成計で測定をし、骨格筋量と脂肪の増減に注視していきましょう。
是非頑張ってみてください。
著者プロフィール

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自身の元競泳選手の経験や、「アスリートは体の痛いところを治せば良いわけではない」という考えから、
競技中(日常生活)の痛みの改善
「この部位に力を入れられない」といった身体の悩みの改善
通常時、痛み時のトレーニング
日頃のメンテナンス
など、より良いパフォーマンスにつなげるための、治療、指導を行っております。
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