高輪で鍼灸治療院を開いている今野です。
自身が元競泳選手ということもあり、アスリート専門の治療院となっております。
一般的な治療院との違いは、痛みを治すことや硬い部位を緩めるだけではなく、「特定の部位に力が入っていない」ことや「可動域が狭い」あるいは「自覚していない骨格の歪みや筋力不足」などを改善してパフォーマンスアップに繋げることをゴールにしている点です。
今野鍼灸治療院では治療のその先を常にイメージしながら、アスリートの自己実現をサポートしていきます。
日々のトレーニングをしていると、突然どこかの痛みに襲われることがあります。
トレーニングを継続できないほど痛い時はどうしたらいいかわからなくなりますが、真面目なアスリートほど痛む部位をストレッチをしたり、フォームローラーやテニスボール、手でゴリゴリ押してなんとか痛みを減らそうとします。
しかしながらそういった行為は痛みを悪化させるリスクもありますので、この記事を読んで急な痛みの対処法を正しく理解しましょう。
痛みのメカニズム
身体が痛みを発するメカニズムは色々な種類がありますが、外傷以外でアスリートに多く見られるケースは「どこかが硬くなったことで他のどこかが引っ張られて痛くなる」という状態です。
言葉だけではわかりにくいので、絵を使って解説します。
例:右の腰の痛み
原因として、右のハムストリングス(裏もも)が硬いことが多いです。
なぜなら、右ハムが硬くなることで右腰と同じ筋膜を経由して右腰の筋肉を引っ張ってしまいます。
筋肉というのは引っ張られ続けるのを嫌いますので、それを痛みとして発信してくれることで本人が異変だと気づくわけです。
このケースでは引っ張られ続けている右腰になんらかのアプローチをしても痛みとしては変わることがなく、むしろ悪化するリスクさえあります。
上記の悪化するリスクに関しては、、輪ゴムをイメージしていただけるとわかりやすいかもしれません。
ひっぱっていない輪ゴムをナイフで切ろうと思ってもちょっと手こずります。
反対に限界まで引っ張った輪ゴムのほうが切れやすいことを想像できるかと思います。
それと同じで、引っ張られ続けていることに頑張って耐えて疲れ切っている右腰の筋肉にあらたな刺激を入れても逆効果なわけです。
本当にケアをしなければいけない部位は右ハムになります。
セルフケアの難しさ
ここでは簡単に解説するために右腰と右ハムの関係性しか挙げていませんが、こういったことが全身に渡って言えますし、原因である硬い筋肉が一箇所とは限りません。
それを見つけることは施術者としての仕事になります。
施術者は身体に関して知識を入れて様々な仕組みを理解し、患者さまの身体を客観的に見て、触って確認することができます。
しかしながら施術者ではないアスリートが施術者と同じように原因となる硬い筋肉を見つけ出すのは非常に難しいです。
また、急な痛みというのも色々ありますが、ぎっくり腰であればかろうじて歩いて治療院へ行くことくらいはできるかもしれませんが、力を入れて自分でどこかをほぐすみたいなことはおそらく腰に激痛が走り、出来ません。
ぎっくり腰ほどではなかったとしても、トレーニングを継続できないほどの痛みがある中で色々な姿勢をして硬い筋肉がどこなのかを探るのは困難です。
つまりここまで痛くなった症状に対してご自身でやれることは
- 安静にしてなるべく早くケアを受ける
- 痛む部位が熱ければアイシングか、冷湿布を貼る
ということしかありません。
施術者からすれば悪化させないためにも、以下に記載のアイシング以外はしてほしくないです。
アイシング/冷湿布
もし痛む部位を触ってみて、反対側の同じ場所と比べて熱ければアイシングをしてください。
今回の例で言えば右腰を手の甲で触ってみて、左腰と比べてみます。
アイシングは20分間氷をあてて、最低でも1時間ほど間をおきます。
その後触ってみてまだ熱いようなら氷をあてる、それを繰り返します。
その時氷がなければ冷湿布でも構いません。
もしくは熱いのかどうなのか判断できない場合も、冷湿布を貼っておいて悪化することはありません。
特に夏の運動時は身体がかなり熱くなっていますので、判断することが難しい時もあります。
アイシングか湿布をして応急処置をとり、その上でなるべく早くケアを受けるようにしましょう。
痛い時は無理せずケアを受ける
セルフケアというのは、あくまでもセルフケアであり、身体のプロである施術者が行うケアとは全く異なります。
セルフケアの目的はその日の疲労を最小限に抑えることであり、痛みを改善するものではありません。
その点も理解して欲しいです。
トレーニングを継続できないほどの痛みが現れてしまった時はご自身でなんとかしようとせず、迷わずすぐにケアを受けるようにしましょう。
著者プロフィール
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自身の元競泳選手の経験や、「アスリートは体の痛いところを治せば良いわけではない」という考えから、
競技中(日常生活)の痛みの改善
「この部位に力を入れられない」といった身体の悩みの改善
通常時、痛み時のトレーニング
日頃のメンテナンス
など、より良いパフォーマンスにつなげるための、治療、指導を行っております。
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