高輪で鍼灸治療院を開いている今野です。
自身が元競泳選手ということもあり、アスリート専門の治療院となっております。
一般的な治療院との違いは、痛みを治すことや硬い部位を緩めるだけではなく、「特定の部位に力が入っていない」ことや「可動域が狭い」あるいは「自覚していない骨格の歪みや筋力不足」などを改善してパフォーマンスアップに繋げることをゴールにしている点です。
今野鍼灸治療院では治療のその先を常にイメージしながら、アスリートの自己実現をサポートしていきます。
「叫ぶくらい痛いマッサージだった」
「なんでお金を払ってこんな施術受けてるんだろう?」
といった話をたまに聞きます。
また、「痛い=効果がある」「マッサージが好きでよく通う」「強揉みが好き」と治療院に通っている患者様もいらっしゃいます。
しかし、患者様が「痛い」と感じるほどのマッサージは逆効果でしかありません。
そこで今回は、
- 痛いマッサージが身体に与えている影響やデメリット
- 本当に必要な治療
痛いマッサージを受けた時の筋肉の反応
痛みのあるマッサージを受けた場合に、筋肉細胞は必要以上の刺激(痛み)に対して防御反応を起こします。
その痛みに耐えようとし、その結果、より硬くなっていきます。
男女問わず「マッサージが好きでよく通う」「強揉みが好き」という方ほど筋肉組織はもちろん、皮膚組織までもが厚く硬くなっています。
そして、厚く硬くなった体をほぐすというのは非常に大変なことで、簡単にはほぐれません。
そのため、患者様も「もっと強く押して欲しい」と言ったり、施術者も強く揉めばほぐれると思って(思い込んで)強い施術を行います。
そうすると、さらに筋肉細胞は硬くなっていく…という悪循環に陥ります。
「筋肉が凝り硬い体」と「マッサージによって不必要に硬くなっている体」というのは異なります。
「筋肉が凝り硬い体」の場合には、治していくにはマッサージより鍼の方が効果的です。
また、患者様としても何かしら運動や体操をして血液循環を良くする努力が必要になってきます。
「マッサージによって不必要に硬くなっている体」というのは患者様と施術者の「強いマッサージの方が効果的」という誤った認識による負の遺産でしかありません。
そのため、もし今通っている整骨院・治療院がゴリゴリ系のマッサージでしたら、きちんと話を聞き、根拠のある治療をしてくれる治療院、整骨院を探すようにしましょう。
例外としてのゴリゴリ系の強いマッサージ
「デメリットだらけ」と今まで記載をしてきたのですが、強いマッサージが必要な場合もございます。
例えば学生時代に怪我をして引退、その後あまりその部位を動かさなかった…
という場合は一部の筋肉が繊維化している可能性があります。
この場合、熟練した施術者であえてゴリゴリ系の強いマッサージを行う場合があります。
その施術者は、症状を理解して”あえて”ゴリゴリ系の強いマッサージを行っています。
そして、
「繊維化している筋肉をほぐすには、強めのマッサージをする必要がある。
痛いかもしれないし、このあとから明日にかけて揉み返しのような症状も出る可能性があるけど、それが過ぎれば良くなる。
熱を持つかもしれないから、その時は湿布を…
という形で、きちんと患者様に根拠や理由、その後に起こることまできちんと説明してくれます。
(当院では患者様が鍼に抵抗がない場合、鍼で治療を行います。
その方が繊維化した筋肉を治しやすく、マッサージ中の痛みを感じなくて済みますし、揉み返しの症状もありません。)
きちん体を理解した治療を
体を治すのに必要以上の圧は不要であり、むしろ逆効果です。
あえて、ゴリゴリ系の強いマッサージを行うには、きちんと患者様の体を見極める必要があります。
そのため、当院では初診時は30分という比較的長い時間を問診の時間に充てています。
大事なことは初診時にしっかり時間を確保して患者様のお話を聞き、体を評価してから施術するということです。
あなたが今通っている整骨院・治療院はどんなマッサージですか?
初めて行ったお店で問診としてご自身の体のことをちゃんと聞いてくれましたか?
まずは、「痛い=効果がある」「マッサージが好きでよく通う強揉みが好き」という思い込みを辞め、きちんと体を理解し、治療してくれる治療院を探すようこころがけてください。
著者プロフィール
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自身の元競泳選手の経験や、「アスリートは体の痛いところを治せば良いわけではない」という考えから、
競技中(日常生活)の痛みの改善
「この部位に力を入れられない」といった身体の悩みの改善
通常時、痛み時のトレーニング
日頃のメンテナンス
など、より良いパフォーマンスにつなげるための、治療、指導を行っております。
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